朝鮮民主主義研究センター

2009年5月31日

チキンレースはそろそろ終わる

北朝鮮が二度目の核実験を行った。

北朝鮮が4月に人工衛星を打ち上げたのに対し、国連安保理は決議1718号に基づいて制裁を決めた。北朝鮮は国連安保理に謝罪を要求し、受け入れられない場合は核実験を行うと宣言した。今回の核実験はその宣言通りのものだ。

2006年10月に行われた最初の核実験の際、北朝鮮外務省の声明は「対話と協議を通じて朝鮮半島の非核化を実現しようとするわれわれの原則的な立場に変わりはない」と述べていた。しかし今回の声明は「敵対勢力によって6者会談とともに朝鮮半島非核化の念願は永遠に消え去り、情勢は戦争直前へと近づいている」という切迫した認識を示している。

核実験を受けて韓国政府は大量破壊兵器拡散防止構想(PSI)への参加を宣言した。北朝鮮の祖国平和統一委員会はそれを非難して「朝鮮半島情勢と北南関係は戦争の危険ラインを超えることになった」「戦時に相応する実質的な行動措置で対応する」と声明した。同時に発表された朝鮮人民軍板門店代表部の声明も「これ以上停戦協定の拘束を受けない」「当面、朝鮮西海上境界線の北西方領海にある5島の法的地位と、その周辺水域で行動する船舶の航海の安全を保証できない」としている。西海で近いうちに限定的な軍事衝突があるかもしれない。

しかし韓国にも日本にも「情勢は戦争直前へと近づいている」という空気はない。北朝鮮だけが仰々しい言葉を使いながら崖っぷちに走り込んでいる一人チキンレースだ。北朝鮮が崖っぷちで立ち止まるまで冷やかに眺めているのが最善と言える。核実験までやってしまったので、今後北朝鮮ができることはそれほど多くない。オバマが対話の手をさしのべるのを待つことぐらいだ。

最初の核実験の際、私は「制裁でも対話でもなく、体制変更を」と書いた。言いたいことは今回も同じだ。金正日体制の存続を前提とする北朝鮮政策は転換しなければならない。

今週の北朝鮮(2009/05/23-2009/05/29)
投稿者 kazhik : 2009年5月31日 07:20
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■北朝鮮が日本海上に新型ミサイルを発射―北朝鮮の長期戦略が見えてきた?
こんにちは。北朝鮮また、長距離ミサイル発射の準備をしているようです。私は、先の長距離ミサイルの打ち上げや、最近のアメリカ、ロシアの動向などから、北朝鮮の長期戦略が推測出来ると思います。最近は、跡目争いや、旧守派の盛り返しなどが報道などされていますが、これは小手先の動きであり、長期戦略に関しては変わりがないものと思います。日本は、朝鮮のこうした長期戦略に呼応し、独自の動きをすべきだと思います。詳細は是非私のブログをご覧になってください。

yutakarlsonのコメント(2009年5月31日 09:52)

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