朝鮮民主主義研究センター

2009年3月23日

人工衛星打ち上げに過剰反応する必要はない

2月24日、北朝鮮の朝鮮宇宙空間技術委員会は、衛星運搬ロケット「銀河2号」による試験通信衛星「光明星2号」打ち上げの準備を進めている、というスポークスマン談話を発表した。3月12日に朝鮮中央通信が報じたところによれば、北朝鮮は国際宇宙条約に加盟し、国際民間航空機関(ICAO)や国際海事機関(IMO)などの国際機関に「光明星2号」打ち上げを事前通報した。同じ日に発表された日本の内閣官房長官コメントが通報の具体的な内容を明らかにしている。打ち上げは4月4日から8日の間に行われ、日本海と太平洋に危険区域が設定されている。

日本政府はこの打ち上げを国連安保理決議に違反するものと見なし、中止を要求している。また、日本に落下する場合はミサイル防衛システムを使って迎撃する、という姿勢を示している。

2006年にミサイルの発射実験を行った際、北朝鮮は「軍事訓練の一環」として正当化した。この例から判断すると、今回打ち上げられるのがミサイルなら北朝鮮は人工衛星としてではなくミサイルだと発表するだろう。だから今回は本当に人工衛星の打ち上げだと考えるのが自然だ。また、1998年に「光明星1号」、通称テポドンを打ち上げたときとは異なり、北朝鮮は国際的な手続きを踏んで打ち上げを実施しようとしている。中止を要求するほど危険なこととは思えないし、ましてや迎撃するなどと言って牽制しようとするのは度を越している。仮に人工衛星の打ち上げが失敗して破片が日本に落ちてくる恐れがあるとしても、それを「迎撃」するなどと言う必要は全くない。破片が被害をもたらさないように対応すればいいだけのことで、そこに軍事的な意味はない。

2006年の時も日本の閣僚の中から「敵基地攻撃論」が飛び出し、韓国の盧武鉉大統領に北朝鮮より日本のほうを強く非難するきっかけを与えてしまった。過剰反応で問題の焦点がぼやけるのは今回も同じだ。もう少し冷静に対応できないのか。

今週の北朝鮮(2009/03/14-2009/03/20)
投稿者 kazhik : 2009年3月23日 17:30
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