朝鮮民主主義研究センター

2009年3月14日

金賢姫と飯塚繁雄さん、耕一郎さんが面会

3月11日、金賢姫と飯塚繁雄さん、耕一郎さんが釜山で面会した。

金賢姫は1987年の大韓航空機爆破事件の実行犯であり、80年代初期に拉致被害者の田口八重子さんから日本人化教育を受けていたとされる。一方、飯塚繁雄さんは田口さんの兄、耕一郎さんは長男だ。金賢姫は10年以上前の著書で田口さんについて証言していたのに、今まで面会が実現しなかった。韓国の政権が保守系に代わり、北朝鮮に気がねする必要がなくなったことが大きいのだろう。

この面会によって田口さんの拉致に関して新しい事実が出てきたわけではない。問題の解決につながるとも言えない。しかし、拉致問題の存在をアピールする上では大いに効果があった。韓国の北朝鮮拉致被害者家族会は「金氏と田口さん家族の面会を成功させた韓日両政府の努力を高く評価する。しかし、それに先立ち、一人の生死の確認に努力する日本政府の姿勢に、韓国政府と国会は反省しなければならない」という声明を発表した。これによって韓国政府の姿勢がわずかでも変わるなら、それ自体としては象徴的な意義しかない今回の面会にも意味があったことになる。

大韓航空機爆破事件の遺族は今回の面会に反発しているという。金賢姫はまず我々に会って謝罪すべきではないか、ということだ。たしかにその通りで、彼女は人間として最低限なすべきことをしていない。事件では115人の乗客・乗員が全員死亡しており、その重みは拉致事件に決して劣るものではない。耕一郎さんと涙の抱擁、などと報道されるのは違和感がある。

もちろん金賢姫個人が悪いわけではない。当時の北朝鮮政府が国家として遂行したテロ事件だ。しかし現在も北朝鮮政府は事件への関与を認めておらず、もちろん謝罪もしていない。韓国政府は今回の面会程度でお茶を濁すのではなく、北朝鮮政府に対して拉致事件とあわせて「過去の清算」を強く要求していくべきだ。

今週の北朝鮮(2009/03/07-2009/03/13)
投稿者 kazhik : 2009年3月14日 16:39
コメント&トラックバック

金賢姫と人工衛星騒ぎについては、太田昌国さんが派兵チェックNo196に書いているね。拉致被害者家族との面会は素直に喜びつつも、大韓機爆破事件遺族から敵視される可能性には気がかり、と書いている。太田さんはかなり早い時点で左派の中で北朝鮮工作説をとったことで、周辺から「批判」「心配」されたという下りは考えさせられる。人工衛星とミサイル防衛はいろいろな団体が声明を出しているが、こちらの問題の方は関心が薄そうだ。相変わらずこういう形での見解表明は、左派では太田さんくらいかな。人工衛星騒ぎはマスコミの報道ぶりがひどい。そうまでしてPAC3の「必要性」を勝ち取りたいか・・。

BORAのコメント(2009年3月31日 07:58)

太田さんのコラムはそのうち現代企画室のサイトに掲載されるでしょうね。読んでみることにします。

人工衛星/ミサイルに関しては、今回の場合北朝鮮の言い分のほうがマトモだと感じています。

kazhikのコメント(2009年4月 3日 05:47)

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