北朝鮮は外交上手で、超大国のアメリカと互角に渡り合って譲歩を引き出している、という見方に対し、高世仁氏が「北朝鮮はそんなにすごいのか」で疑問を呈している。北朝鮮は1990年代に大きな飢饉を経験し、現在も国際社会から援助を受けている。農業政策の失敗が原因だ。しかし「国防委員会委員長」金正日はこれを解決できず、また解決しようともせず、ミサイルや核に資金を注ぎ込んでいる。このことには当然北朝鮮国内でも不満がある。外交上手だと賞賛するのは見当ちがいではないか、というのだ。
北朝鮮の外交について、私がこれまで一番参考になると思ったのは李鍾元氏の見方だ。北朝鮮は核やミサイルで周辺国を威嚇し、その上で外交上の成果を得ているが、そのことで周辺国の市民から嫌われることにもなっている。それは結局は周辺国の北朝鮮政策にも反映するので、北朝鮮との友好関係はありえなくなっている。北朝鮮の外交は短期的な成果を得るために長期的な目標達成を犠牲にしている、というわけだ。
アメリカはついに北朝鮮に対するテロ支援国家指定を解除した。しかしこれが米朝の友好関係を意味するものでないことは交渉当事者でさえ理解している。北朝鮮の長期的な外交目標である米朝国交正常化は依然として遠い夢だ。
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