朝鮮民主主義研究センター

2008年9月14日

金正日が重病に

朝鮮民主主義人民共和国が1948年に建国されてから60年。9月9日にはさまざまな記念行事が行われた。ところが朝鮮人民軍のパレードは行われず、民兵と市民のパレードだけで、金正日は参観しなかった。翌日、アメリカのメディアが金正日の健康問題を報じた。8月中旬に脳卒中で倒れた可能性があるという。

金正日の健康問題が伝えられたのは今回が初めてではない。金正日が長期にわたって公の場に姿を見せなくなることはよくあり、そのたびに様々な憶測が飛び交ってきた。しかし今回は単なる憶測ではなく事実のようだ。アメリカの報道は情報機関の関係者に対する取材が元になっているが、その後韓国政府も報道を追認した。具体的な事実としては、中国やフランスから脳の専門医が呼ばれたこと、平壌の烽火診療所に高級車が集まっていること、金正日の三人の息子(正男、正哲、正雲)が平壌に滞在していること、などがある。

死が近い、という状況ではなさそうだが、公務に復帰する見通しも立っていない。すでに停滞していた核問題や拉致問題は完全に動きが止まることになるだろう。重要な決定を下す人間がいなければ、ただ現状を維持するだけにならざるをえない。

金日成は長い時間をかけて金正日を後継者として育てた。しかし金正日はまだ後継者を決めることができずにいる。病床にいる間、一時的に職務を代行するのが誰なのかさえハッキリしない。北朝鮮の公式イデオロギーは金日成の家族を神格化しているため、家族以外の者が権力を引き継ぐのは難しいが、三人の息子はこれまで公式に後継者として登場したことがない。党や軍を巻き込んで後継者争いが展開されることになれば、体制が崩壊する日も近くなる。

いずれにせよ、独裁権力の弱体化は民主化の好機だ。北朝鮮の人民の中から積極的な動きが出てくることを期待したい。

今週の北朝鮮(2008/09/06-2008/09/12)
投稿者 kazhik : 2008年9月14日 11:36
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