韓国で李明博政権の外交に批判が高まっている。
7月15日、中央日報に「'未来'を強調した李大統領の実用外交が暗礁に」という記事が掲載された。独島/竹島問題をめぐって日韓関係が悪化していることをきっかけに、李明博政権の外交をあらためて振り返った内容だ。日韓関係だけではなく、米韓関係は牛肉問題でこじれ、南北関係は金剛山観光客射殺事件で行き詰まった。日韓関係が悪化した原因として、記事は「信頼の不在」「戦略と人脈の不在」を指摘している。中央日報は7月29日にも同じ趣旨の記事「国際舞台で南北『攻守』変わるか」を掲載した。米国や日本との連携がうまくいっていないから外交の舞台で北朝鮮に押され気味になっている、とのことだ。朝鮮日報は「牛肉・金剛山・独島問題で右往左往する与党」で政権与党のハンナラ党を「さまざまな問題が表面化するたびに、原則を定められないままその場しのぎの対応に終始している」と批判した。中央日報と視点は同じだ。
李明博政権について言われていることは、半分以上は米国のブッシュ政権や日本の福田政権にも当てはまる。政権末期のブッシュ政権は「悪の枢軸」の一角と交渉を繰り返し、残り時間を埋めている。支持率が低迷している福田政権が新しい北朝鮮政策を打ち出す見込みも限りなくゼロに近い。1日の内閣改造で拉致問題担当相が新設されたが、特定失踪者問題調査会のニューズレターで荒木和博氏が指摘している通り、「福田政権への国民の風当たりを抑えるための風よけ」だろう。
米国や日本に何の戦略もない状況は、本来なら韓国がイニシアティブをとるチャンスだ。しかし「実用外交」が無策の別名にすぎないことは誰の目にも明らかになってきた。
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