7月11日早朝、金剛山を観光中の韓国人パク・ワンジャさんが北朝鮮の兵士に銃撃されて死亡した。
散歩中に観光客のための区域を越えて軍の警戒区域に入り、撃たれたようだ。北朝鮮側は「南朝鮮観光客が観光区域を越えて不法にフェンス外側のわが方軍事統制区域内にまで入ったことにその原因がある」と居直り、韓国側に対して謝罪を要求している。また、警告射撃して静止を求めたが応じなかったので射殺した、と説明している。
他の観光客は警告射撃はなかったと証言している。パク・ワンジャさんは二発撃たれており、銃声も二発だったということだ。北朝鮮側の居直りに韓国の世論は反発している。金剛山観光は中止された。今後の北朝鮮側の対応によっては開城観光も中止されるかもしれない。
パク・ワンジャさんが宿泊していた軍の警戒区域までは1キロ程度で、散歩で行ける距離だ。警戒区域の前には高さ2メートルのフェンスがあったが、海側は砂が盛られているだけで、簡単に越えることができる。観光客がちょっと迷い込んだだけで射殺し、しかも相手が悪いと主張する北朝鮮側の対応は非常識きわまるものだ。
金剛山観光を主催している現代峨山も責任を免れることはできないだろう。フェンスをしっかりと設置していれば、また観光客に危険性を十分説明していれば、こんなことにはならなかった。南北融和の10年による平和ボケが引き起こした事件のようにも感じる。
韓国政府は今のところ金剛山観光の中止を発表しただけだ。事件の重大さを理解していない対応と言うしかない。すべての南北協力事業を中止し、制裁措置を取り、六ヶ国協議の参加国に同調を呼びかけるぐらいの姿勢があってもいいはずだ。
いずれにせよ、今の状況が続くかぎりは誰も北朝鮮を観光する気にならないだろう。南北融和の夢は破れ、北朝鮮の現実がはっきりと示された。南北関係は今後ますます悪化する。それが六ヶ国協議に影響を及ぼすのは時間の問題だ。
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