グッドフレンズのニューズレターが朝鮮労働党官僚の興味深い言葉を伝えている。
わが政府は人民が餓死するだろうという事実を理解している。人民の死は体制を崩壊させないだろう、というのが我々の立場だ。昨年、洪水の被害を公表すべきだという主張がなされた。しかし公表しても議論を巻き起こしただけだった。公表することで問題の解決が導かれると期待されたが、何も起こらなかった。公表を主張した者は追い払われた。現在の環境はまったく違う。誰もはっきりものを言おうとしない。かつては南朝鮮に非公式に援助を求めようとする者もいたが、現在はいない。
昨年夏の水害の際、北朝鮮のメディアは被害の実態を写真入りで報道した。北朝鮮では異例なことだった。しかし、現在の北朝鮮政府では昨年夏の対応は失敗だったと評価されているようだ。実際、北朝鮮のメディアは現在進行中の食糧危機については伝えていない。
アマルティア・センによれば、民主主義国家では飢饉は起こらない。初期段階でメディアが報道し、人民が政府に対応を促すからだ。この理論からみれば、報道したのが間違いだった、という北朝鮮政府の了解は180度逆だ。報道したのが間違いだったのではなく、報道しただけで終わったのが間違いだったのだ。報道自体も北朝鮮の公式メディアによるものだけで、外国メディアの取材が許されることはなかった。緊急の対応を行い、被災地以外の人々や外国に対して援助を求め、再発防止策を検討して実施する。報道はそんなプロセスのきっかけとなるべきものなのに、北朝鮮の現在の体制ではそうはならなかった。
アメリカに続き、韓国も食糧援助を行う方向に動いている。だが、慢性化した援助は食糧危機の慢性化をもたらすだけだ。民主化だけが問題を根本的に解決するだろう。
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