朝鮮民主主義研究センター

2007年10月13日

北朝鮮政府が各企業所に配給食糧の確保を指示

デイリーNKの記事によれば、北朝鮮政府は両江道と咸境北道の企業所幹部や党幹部に対し、10月11日に「各工場や企業所は配下の労働者の一年分の食糧のうち六ヶ月分の配給を確保せよ」と指示した。課題を達成できなかった幹部は解任するという。

各職場に一定の広さの農地を割り当て、それによって配給食糧を確保させる制度のようだ。こういったことが報道されることは滅多にないため、正確な意義が分かりにくいが、中央政府が配給食糧を確保する責任を末端の機関に押しつけた、とみてよさそうだ。中央政府には配給食糧を確保する力がなくなっているのだろう。市場経済の発展により、農民が政府に食糧を提供するよりも市場で売るほうにメリットを見いだすようになり、配給制度が機能不全に陥っているのではないだろうか。

企業所に農地を割り当てて食糧を確保させるなどというのはまるで人民公社だ。このような制度で労働者に食糧を生産させれば本来の工場の業務が停滞することは目に見えている。記事は「私たちの工場は最も力がない工場なので、村から200里離れた一番悪い土地を与えられた。労働者たちが皆、畑を捨てようと言っても、農村経営委員会が畑を扱う情況を調査して党に報告するため、仕方なく交代制で人を動員して畑を耕した」という不満の声を伝えている。

この政策は必ず失敗する。あるいは、なにも実施されず「六ヶ月分の配給食糧を確保した」という書類が作成されるだけで終わるに違いない。

今週の北朝鮮(2007/10/06-2007/10/12)
投稿者 kazhik : 2007年10月13日 22:27
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