朝鮮民主主義研究センター

2007年9月15日

安倍首相が突然辞任、後継は福田康夫が有力

9月12日、安倍首相が突然辞任を表明した。

昨年9月の就任直後、北朝鮮は核実験を強行。安倍内閣は北朝鮮籍船舶の入港禁止や輸入の全面禁止などを含む経済制裁を単独で実施した。しかしアメリカ政府内でネオコンの影響力が弱まり、北朝鮮政策が対話路線へとシフトしたことで風向きが変わった。安倍は拉致問題への取り組みで人気を得た政治家であり、アメリカに同調して北朝鮮政策を変更することはできなかった。かといって経済制裁以外の手段を実行するだけの構想力も政治力もなかった。結局、拉致被害者を一人も帰国させることができないまま首相官邸から去ることになった。選挙で負けても辞めず、内閣を改造して国会で所信表明演説を行った直後に辞める、という無責任な行動は、自民党の国会議員からも厳しく批判されている。首相としてだけでなく政治家としても終わったと見ていい。

次の首相として自民党の総裁選で優位に立っている福田康夫は、小泉内閣で官房長官を務めた経歴を持つ。中国や韓国との友好関係を重視する点で小泉とは姿勢が違っており、拉致問題に冷淡だった点で安倍と対照的だった。安倍は就任直後に中国と韓国を訪問して関係改善を図ったが、北朝鮮政策に関して両国に同調することはなかった。福田はそこを変える可能性がある。首相になれば拉致問題を切り捨てて経済制裁を解除し、日朝国交正常化を目指すかもしれない。アメリカが政策変更した今、日本が北朝鮮政策を変更するための障害は国際的にはない。

とはいえ、福田には日朝国交正常化を実現することはできないだろう。日朝国交正常化の前提は六ヶ国協議のプロセスによって北朝鮮が核を放棄することだ。北朝鮮が核の完全放棄を実行すれば米朝国交正常化が実現し、日朝国交正常化も日程に上ってくる。その可能性がほとんどないことは明らかだ。北朝鮮の現体制の存続を前提とするかぎり、経済制裁を強めるのも対話を進めるのも大した違いはなく、必ず失敗する。

今週の北朝鮮(2007/09/08-2007/09/14)
投稿者 kazhik : 2007年9月15日 19:43
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