朝鮮民主主義研究センター

2007年8月20日

北朝鮮で大雨の被害

北朝鮮で大雨の被害が拡大している。8月14日の段階で約30万人が家を失い、農耕地の11パーセントが被害を受けたという。朝鮮新報には水浸しになった市街地やテント生活を強いられている市民の写真が掲載された

韓国政府はただちに支援を決め、アメリカ政府も後に続いた。北朝鮮の災害はこれまでは報道されるのが遅く、したがって外部からの支援も遅くなるのが普通だった。その問題点は改善されたようだ。支援が欲しいから報道しただけだ、という冷やかな見方はおそらく正しいだろうが、そうだとしても改善が見られたことは確かだ。

ただ、北朝鮮の水害は単なる自然災害ではない。1980年代から慢性化しており、1990年代には大量の餓死を引き起こしている。昨年も水害で50人が命を落としている。構造的な問題が背景にあることは明らかだ。農業政策の誤りが原因、という1980年代の指摘は現在も有効だろうし、1990年代以降の国際社会の援助が食糧や医薬品などの緊急援助に集中し、農業技術の向上や治水対策に向けられてこなかったことも一因と言える。

8月28日から行われる予定だった南北首脳会談は延期となった。大規模な経済協力が検討されていたのだから、その中身を抜本的な治水対策とすればよさそうなものだが、そうならなかったのが会談の限界をよく示している。韓国政府の視野には慢性化した水害が入っておらず、したがって大規模な経済協力を検討しても治水対策はその中に入りこまないのだ。あるいは、「金正日と盧武鉉のツーショット」だけが目的の会談だから状況が安定しているときでなければやれないのか。

今週の北朝鮮(2007/08/11-2007/08/17)
投稿者 kazhik : 2007年8月20日 21:43
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