国連安保理で北朝鮮非難決議が成立した。中国やロシアも含めた全会一致で、韓国政府でさえ支持した。制裁は盛り込まれなかったが、「北朝鮮のミサイルや大量破壊兵器開発に、ミサイルやミサイル関連の品目、物資、商品、技術が移転されることを阻止するために必要な措置を、加盟国に要求する」「北朝鮮からのミサイルやミサイルに関連する品目、物資、商品、技術の調達を禁じ、北朝鮮のミサイルや大量破壊兵器開発に関連したいかなる金融資産の移転も阻止するために必要な措置を、加盟国に要求する」といった条文が入った。北朝鮮のミサイル開発を容認しない姿勢を示したものだ。
北朝鮮の声明はもっぱらアメリカを非難するものになった。非難決議を提出した中国やロシアだけでなく、制裁措置を含む安保理決議を積極的に主張した日本でさえ全く批判されていない。外交的に孤立したことを自己認識できなくなり、ただ型通りの声明を出しただけのように見える。
北朝鮮は離散家族再会を一方的に中止し、韓国の融和政策をテストしている。一番悪いはずのアメリカには何も対抗せず、ミサイル試射に何も言わなかった韓国を困惑させるのは、どうみても賢明なやり方ではない。韓国との関係が悪化して援助や経済協力が途絶えれば、困るのは北朝鮮のほうだ。経済回復にもブレーキがかかってしまうことになる。このようなテストが続けば融和政策が世論の支持を失い、日米とともに圧迫政策を取ろうとする者が政権に就くことにもなる。
すでにミサイル試射は日本の政治に影響を与えた。「ミサイルの脅威」が宣伝される中、対北朝鮮強硬派と言われる安倍晋三が人気を高め、次期総理の座を確実なものにしつつある。小泉純一郎は日朝国交正常化推進が基本政策で、平壌を二度も訪問したが、安倍がその政策を継承する見込みはない。
北朝鮮は明らかに自縄自縛に陥っている。韓国でも日本でも、自らに敵対する勢力が台頭するのを助けている。
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