聯合ニュースの記事によれば、国連の法務部(OLA)と難民高等弁務官事務所(UNHCR)のスタッフが平壌で開かれたセミナーに参加し、国際条約や難民について討論したという。国連のスタッフが北朝鮮に招かれたのは初めて。ただし脱北者は話題にならなかったようで、法務部のコホナ室長は「われわれは国際条約に対する一般的な義務や法律に関して話しただけで、北朝鮮の難民問題について論議する権限は与えられなかった」と記者に説明している。国連のニュースリリースでは、このセミナーはニューヨークで開かれた国際条約についてのトレーニングプログラムに北朝鮮から派遣された数名が参加したことに続くものだと説明されている。
おそらく北朝鮮側の関心は国際条約にあるのだろう。このニュースで「北朝鮮当局が脱北者問題の解決に乗り出した」と考えるのは早すぎる。そもそも脱北者は北朝鮮国内にはいないわけで、難民保護の義務や強制送還の禁止を北朝鮮当局が知る必要はあまりない。北朝鮮が受け入れるべきなのはUNHCRよりもむしろ北朝鮮人権特別調査官のほうだ。
とはいえ、UNHCRのスタッフを受け入れたということは、北朝鮮当局が難民流出の阻止に自信を持ちはじめていることを意味するのかもしれない。脱北者の駆け込みが報道されることは少なくなった。正確な数字はわからないが、食糧不足が緩和されてきたことに伴って脱北者の総数も減っているだろう。数が減れば国境の管理も容易になってくる。
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