北朝鮮への援助食糧が横流しされている、という告発に対し、世界食糧計画(WFP)のトニー・バンベリー・アジア担当局長が反論した。
WFP=世界食糧計画は、北朝鮮への援助物資が横流しされて市場で売られているとの 報道について、「無責任で ナンセンスだ」と 強く批判しました。
北朝鮮を視察した WFPの担当者は、援助物資が売られているとの報道について「ロゴ入りの袋があることで 援助物資が 売られていると考えるのは全く無責任でナンセンスだ」と 批判しました。
また、担当者は6月頃には穀物が不足するとの見通しを示し、日本からの25万トンの食糧援助のうち、半分が凍結されている事について、「拉致問題などの懸念については 知っているが、残りの援助も早く 提供して欲しい」 と述べました。(TBS, 3/26)
残念ながら具体的な反証は示されていない。RENKが公表した映像では市場に未開封の援助物資が並べられている様子がはっきりと映しだされていた。援助物資が売られている、と理解するのは自然だ。「無責任でナンセンス」と罵声を浴びせるだけでは何の反論にもなっていない。
そもそもWFPは"No access, no food"という原則を掲げており、モニタリングができない地域には援助物資を配布しないことにしている。トニー・バンベリーは北朝鮮当局がモニタリングを制限しようとすることを批判してもいる。横流しの告発者を非難するのは彼ら自身の原則にさえ沿っていない。筋違いというものだ。
WFPのリチャード・ラガン平壌事務所代表は、伊藤孝司氏の取材に対し、「どこの国でも、トラック一〜二台分の穀物が横流しされるということはあり得ることです。横流しが行われているかどうかが問題ではなく、横流しがこの国の政府の意図的な政策かどうかということです。絶対にそうしたことはないと、私は確信を持って言えます」と語っている。しかし、韓国のNGO「グッドフレンズ」は、外国からの援助食糧は軍事部門に優先配分されている、と指摘している。横流し、というと一部の不心得者がやっているかのようなイメージになるが、グッドフレンズの指摘が正しいとすれば北朝鮮政府が政策的に横流しを行っていることになる。
とはいえ、北朝鮮経済は回復基調にある。最近の鳥インフルエンザをひとまず脇に置けば、大きな自然災害も起こっていない。にもかかわらず食糧援助が必要だということは、援助対象の人たちが経済回復から取り残されているということを意味する。援助を続けているから対象者が援助から自立しないのではないか。援助活動の基本原則は自立支援であり、漠然と食糧を配り続けるのは(たとえ横流しが行われていないとしても)自立の妨げとなる。本当に食糧援助を続けるべきかどうか、再検討すべき時期にきている。
>北朝鮮経済は回復基調にある。
>にもかかわらず食糧援助が必要だということは、
>援助対象の人たちが経済回復から取り残されている
今の北朝鮮経済の実力ではどうやったって食糧が不足していると
思いますが。
>援助を続けているから対象者が援助から自立しない
よくありがちな意見ですね。とうとう援助対象者まで責任追及の対象ですか。
>援助活動の基本原則は自立支援であり、
>漠然と食糧を配り続けるのは自立の妨げとなる。
>食糧援助を続けるべきかどうか、再検討すべき時期にきている。
援助のあり方には工夫があっていいでしょうが,絶対的な食糧不足がある以上は,人道的食糧支援の必要性そのものは否定しないでしょう? それとも「北朝鮮には本当は食糧不足などないのだ。金正日政権が食糧を取り上げていることが問題なのだ」ということでしょうか。
スケプティクスのコメント(2005年4月13日 13:12)
「絶対的な食糧不足」に対処する方法は人道支援だけではありません。工業生産を回復して製品を輸出し、そのカネで食糧を買ってもいいのです。というより、本来そうすべきです。人道支援が始まってから10年も経つのにそうしていない(またはできない)のは、経済政策が間違っているからです。
kazhikのコメント(2005年4月14日 00:17)
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