S: 「アフガン・イラク・北朝鮮と日本」の掲示板での論争のまとめ、読んだよ。お前、ブッシュの手先みたいに言われてるじゃないか。
K: 管理人さん、やっとまとめてくれたみたいだね。なんで時間がかかってるのか不思議だったんだけど。罵詈雑言の類をかなり捨ててるから読みやすかっただろ?
S: 話の流れがよくわからないところもあったけどね。仕方ないから掲示板の過去ログも見たよ。ゴミだらけでとても読めたもんじゃなかった。あらためて簡単に説明してくれよ。猛獣文士さんがRENKの「フセイン政権の崩壊と北朝鮮」を批判したのが始まり?
K: その声明が「アメリカのイラク侵略を容認している」なんて言うからびっくりしちゃってね。戦争以外の解放の道を探ろう、という声明なんだから戦争容認どころか反対の立場なのはハッキリしてるじゃないか。ところが彼は「イラク戦争を語る者は必ずアメリカのイラク侵略に反対せよ、そうしないのは容認しているのと同じだ」というんだ。噴き出したよ。RENKは北朝鮮の民主化をめざして活動してる団体なんだから、イラク戦争を語る場合も北朝鮮民主化の観点から語るのは当たり前じゃないか。
S: たしかに妙な批判だな。しかしお前も危なっかしいこと言ってるじゃないか。「RENKの目標は北朝鮮の民主化です。戦争反対ではありません。北朝鮮の民主化のために戦争するべきだ、というのも一つの意見です。奴隷の平和か、自由のための戦争か、という究極の選択を迫られたら、私だって戦争に賛成するかもしれません。それで戦争容認派と言われても結構」と。
K: 危なっかしいかなあ? 以前「どのような平和を望むのか」で書いたことと変わらないよ。北朝鮮の現状は平和とは言えない。まさに「奴隷の平和」だ。現状を変えるための方法が戦争しかないなら、賛成することは大いにありうるよ。
S: アメリカの北朝鮮攻撃に賛成することもある?
K: もちろんイラク攻撃みたいなやり方じゃあ賛成できないよ。あれは一方的な侵略だ。でも、朝鮮人民軍の兵士が反乱を起こして、アメリカに軍事介入を求めたらどうする? そのときの状況によっては軍事介入を支持することだってありうるさ。肝心なのは北朝鮮の人民が何を求めているかだ。抽象的に平和を語るのは意味がない。
S: 兵士の反乱なんて、想像もできないな。「どのような平和を望むのか」では、戦争なんて起こらないから反対する必要はない、と書いてただろ? だったら兵士の反乱なんか想像して賛成してみせる必要もないじゃないか。
K: まあそうなんだけどね。起こるわけがない戦争に必死に反対してる連中に氷水を浴びせたかっただけだよ。
S: もうひとつ、イラク戦争に関して反戦派はコッソリと「アメリカの侵略を容認している」面がある、とも書いてるだろ? ちょっと乱暴な言い方じゃないかな。
K: 反戦派がまるごとそうだと言ってるわけじゃなくて、アメリカしか批判しない連中のことを言ったんだ。アメリカのイラク攻撃だけが問題なら、反戦派はサダム・フセインの復権を主張すべきだろ? それが原状回復なんだから。そう言わないってことは、戦争反対といいつつフセイン政権崩壊という戦争の結果はちゃっかりポケットに入れちゃってるってことだ。ネコババじゃないか。
S: ネコババっていうより、単にイラクなんかどうでもいいだけじゃないかな。反米さえ言えればいいんだろ。
K: そう言われればそうだけど、反米主義の文脈でしかイラクや北朝鮮を語れない連中にはウンザリだよ。世界の悪はアメリカだけじゃないんだ。アメリカと関係なくフセイン政権には問題があったし、金正日政権もひどいわけだよ。イラクを語りたければイラクの人民が何を望んでいるかを理解するべきだし、北朝鮮を語りたければ北朝鮮の人民が何を求めているかを知ろうとするべきじゃないか。
S: それにしても、論争の第二幕で出てきたまことさんって異様にしつこくお前を批判してるね。
K: 痛いところを突かれたから泣きわめいてるだけさ。俺は人権や民主主義のためなら平和を犠牲にすることだってありうると思ってる。目の前で虐殺が起こっていたら、あらゆる手段で止めるのが義務だと思う。軍事力しか手段がなければ使うべきだ。しかしあいつはそうは考えない。人権より平和のほうが大事だと言うんだ。「奴隷の平和」の断固たる支持者っていうわけさ。それで「国際人権派」を名乗るなんてお笑いだよ。
S: うーん、難しいな。以前にもベトナムのカンボジア侵攻の評価で議論したことがあったっけ。ベトナムのおかげでポル・ポト政権に殺されなくてすんだカンボジア人がいたことは確かだけど、ベトナムがやったこと自体は侵略なのも確かだ。
K: そのジレンマは北朝鮮を語るときにもある。バカの一つ覚えで反ブッシュを叫んでいればいいってわけじゃない。ブッシュにも金正日にも反対、と言えば安全地帯に逃げ込めるわけでもない。真剣に現状を変えたいと思ったら「より少ない悪」を選択しなきゃいけない場合だってあるんだ。紙切れ一枚の綺麗事だけじゃ世界は変わらない。
S: 紙切れ一枚って、アムネスティの葉書のことか? やめとけよ。紙切れ一枚でもないよりはマシだろ。ところで、お前は最近アフガン板であまり書いてないみたいじゃないか。
K: あそこはゴミが増えすぎた。悪臭に耐え切れなくなったんだ。悪貨は良貨を駆逐する、というグレシャムの法則があの掲示板でも貫徹したっていうこと。
S: なるほど、お前は駆逐されたわけか。まあ、俺からみるとお前があんなひどいところに居ついてたことのほうが理解できないよ。メールアドレスすら明かさない無責任な連中ばっかりだ。お前自身、これからは掲示板よりブログだ、と前に言ってただろ? 朝民研を充実させるほうが先だよ。
K: いかにも。今後はそうするよ。
投稿者 kazhik : 2005年3月20日 10:45またまたお邪魔してます。kazhikさんの御意見は、ぼくの胸にはいとも簡単に入ってきます。おそらく、北朝鮮に対する姿勢がおなじだからでしょうね。この対話形式は大変面白いのですが、最後の「ブログを充実させた方がよい」というのは妙に納得してしまいました。今後も楽しみに読ませていただきます。
pontakaのコメント(2005年3月21日 01:03)
pontakaさん、コメントありがとうございます。
架空対話形式は今回はじめて使ってみました。いつもの文体だと掲示板の議論を引き継ぐのが難しかったからですが、意外と面白い効果を出せたかな、と思っています。
またよろしく。
kazhikのコメント(2005年3月21日 20:10)
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