朝鮮民主主義研究センター

2005年1月29日

脱北者支援にたいする小ずるい批判

オルタナティブ運動情報メーリングリスト(AML)に変質する脱北者支援という評論文が投稿された。アジア太平洋戦争に関わる発言が多い半月城氏によるものだ。

彼は、一時期流行った強引な「企画脱北」は破綻した、脱北者支援は現在ではほとんどビジネス化している、と論じることにより、脱北者支援をうさんくさいものとして印象づけている。しかし「変質」した脱北者支援を本来あるべき姿に戻すことを訴えているわけではない。彼は「脱北問題の根本的解決は、もちろん北朝鮮住民が貧困苦から抜けだすことにあります」と、北朝鮮経済が回復すれば脱北者はみんな帰るかのように論じている。いま現に存在する脱北者は視野に入っていない。中国政府が脱北者を強制送還してもかまわないし、韓国政府が脱北者に対する定着支援金を減らしても問題とは考えないのだ。もともと脱北者支援には関わっていないし賛成してもいない人物が「変質」を語るのは小ずるいと言うしかない。

石丸次郎氏は、以前は北朝鮮国内で食えなくなって中国に出てきた人が大半だったが現在は自由を求めて脱出する例が多い、と指摘している(『北朝鮮難民』講談社現代新書)。脱北者支援より前に脱北そのものが「変質」しているわけだ。北朝鮮経済が立ち直れば脱北者問題は解決する、だから北朝鮮を援助すべきだ、という主張はますます成り立たなくなっている。脱北者問題は経済問題ではなくて人権問題であり、脱北者たち自身の希望に沿う方向で解決が摸索されるべきものである。

今週の北朝鮮(2005/01/22-2005/01/28)
投稿者 kazhik : 2005年1月29日 06:02
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