朝鮮民主主義研究センター

2004年4月27日

公開講座「検証 北朝鮮はどこへ」

4/24、アジア連帯講座主催の公開講座「検証 北朝鮮はどこへ」に参加した。報告は『週刊かけはし』に北朝鮮関連の論文を書いている荒沢峻氏と滝山五郎氏。荒沢氏は1998年に「北朝鮮社会はいま、どのようになっているのか」、滝山氏は日朝首脳会談後に「日本の市民運動と左翼に何が問われているか」を書いている。

私がとくに興味をひかれたのは「極東解放革命と統一朝鮮革命」というテーマの滝山氏の報告。第四インター日本支部の朝鮮半島政策の変遷を追いかけたものだ。1960年代末に提起された「極東解放革命」「統一朝鮮革命」という路線では、北朝鮮の体制を官僚支配体制として批判しながらも、その成立要因を日米韓の「極東反革命支配体制」に求め、後者を変えることが前者を変えることにつながる、と主張していた。1970年代半ばになると北朝鮮の体制批判はさらに後退し、日米韓に対する批判のみになってしまう。1990年代後半にやっと登場したのが荒沢氏による批判的な北朝鮮分析、とのことだ。

なぜ北朝鮮批判がほとんど消えてしまったのか、という問題について、滝山氏は四つの理由を挙げた。韓国の民主化闘争と連帯したため、北朝鮮における反体制派の情報がなかったため、第四インター日本支部が急進主義と決別したため、ベトナム・イラン・ニカラグアなどで革命が勝利したため。しかし、1980年代後半には在日朝鮮人による北朝鮮の親族訪問が可能になっており、北朝鮮内部からの情報も流れ始めていたので、認識を改めるチャンスはあったはず、と指摘した。

現在の北朝鮮政策に関しては、ただいま摸索中、というのが率直なところらしい。運動上のしがらみもあり、RENKのように単純に北朝鮮だけを批判するわけにはいかないだろう。韓国の民主化が達成された今では、昔の「極東解放革命」に戻るのも時代錯誤だ。

しかし、東北アジアの状況の中に北朝鮮を位置づけ、全体を変える中で部分としての北朝鮮も変えるという構想をうちだした「極東解放革命」論は、仕立て直せば今でも使えそうな気がする。周辺諸国が必死で北朝鮮の体制崩壊を食い止めているのが現在の状況であり、北朝鮮の問題は東北アジア全体の問題になっているからだ。日本の国益にしか関心がない保守派や、日朝関係の文脈でしか北朝鮮を語れない進歩派とは異なる、広い視野に立った北朝鮮政策を提起してほしいと思う。

投稿者 kazhik : 2004年4月27日 07:16
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