2008年7月20日
金剛山観光客を北朝鮮兵士が射殺
7月11日早朝、金剛山を観光中の韓国人パク・ワンジャさんが北朝鮮の兵士に銃撃されて死亡した。
散歩中に観光客のための区域を越えて軍の警戒区域に入り、撃たれたようだ。北朝鮮側は「南朝鮮観光客が観光区域を越えて不法にフェンス外側のわが方軍事統制区域内にまで入ったことにその原因がある」と居直り、韓国側に対して謝罪を要求している。また、警告射撃して静止を求めたが応じなかったので射殺した、と説明している。
他の観光客は警告射撃はなかったと証言している。パク・ワンジャさんは二発撃たれており、銃声も二発だったということだ。北朝鮮側の居直りに韓国の世論は反発している。金剛山観光は中止された。今後の北朝鮮側の対応によっては開城観光も中止されるかもしれない。
パク・ワンジャさんが宿泊していた軍の警戒区域までは1キロ程度で、散歩で行ける距離だ。警戒区域の前には高さ2メートルのフェンスがあったが、海側は砂が盛られているだけで、簡単に越えることができる。観光客がちょっと迷い込んだだけで射殺し、しかも相手が悪いと主張する北朝鮮側の対応は非常識きわまるものだ。
金剛山観光を主催している現代峨山も責任を免れることはできないだろう。フェンスをしっかりと設置していれば、また観光客に危険性を十分説明していれば、こんなことにはならなかった。南北融和の10年による平和ボケが引き起こした事件のようにも感じる。
韓国政府は今のところ金剛山観光の中止を発表しただけだ。事件の重大さを理解していない対応と言うしかない。すべての南北協力事業を中止し、制裁措置を取り、六ヶ国協議の参加国に同調を呼びかけるぐらいの姿勢があってもいいはずだ。
いずれにせよ、今の状況が続くかぎりは誰も北朝鮮を観光する気にならないだろう。南北融和の夢は破れ、北朝鮮の現実がはっきりと示された。南北関係は今後ますます悪化する。それが六ヶ国協議に影響を及ぼすのは時間の問題だ。
- 南北関係
- 金剛山観光客射殺事件
- 目撃者「10秒間隔で2発の銃声...」と証言 金剛山観光客射殺事件 (韓国・東亜日報)
- 韓国女性射殺:北が訂正「威嚇射撃1発含む4発」(上)(韓国・朝鮮日報)
- 韓国女性射殺:北が訂正「威嚇射撃1発含む4発」(下)(韓国・朝鮮日報)
- 韓国女性射殺:目撃者証言「銃声は明らかに2発」(韓国・朝鮮日報)
- <金剛山射殺事件>「銃声5時20分ごろ聞いた」...北の主張と30分の差(韓国・中央日報)
- 「パク・ワンジャさん、AK-74小銃で射殺推定」...解剖検査結果発表(韓国・中央日報)
- <金剛山銃撃死亡事件>言葉変え続ける北朝鮮(韓国・中央日報)
- 朴さんの死亡時間や移動距離、発表の度に異なる 信憑性に疑問(韓国・東亜日報)
- 金剛山事件の調査団、ホテル監視カメラの分析に着手(韓国・聯合ニュース)
- 北朝鮮の監視カメラは真実を見たか(韓国・東亜日報)
- 金剛山観光客死亡事故 北側、南側に謝罪要求(朝鮮新報)
- 開き直った北朝鮮、射殺事件で「責任は韓国側に」と主張(韓国・東亜日報)
- 北「金剛山観光客死亡事件、南側が謝罪すべき」(1)(韓国・中央日報)
- 北「金剛山観光客死亡事件、南側が謝罪すべき」(2)(韓国・中央日報)
- 韓国女性射殺:「意図的な挑発」の可能性も(韓国・朝鮮日報)
- 韓国女性射殺:韓国政府の通知文、北が受信拒否(韓国・朝鮮日報)
- 韓国女性射殺:調査拒否なら開城観光中断も検討(韓国・朝鮮日報)
- "東で撃ったのに西で撃たないはずはない"(韓国・デイリーNK)
- 金鋼山射殺事件、北朝鮮の関連法上でも過剰対応 (韓国・東亜日報)
- 政府、北朝鮮の発表に振り回されて右往左往 金鋼山観光客射殺事件(韓国・東亜日報)
- 韓国女性射殺:韓国、ARFで事件を提起する方針(韓国・朝鮮日報)
- 北の住民 "金剛山射殺事件に衝撃"(韓国・デイリーNK)
- 北の内部で推進される観光・協力事業, '危険要素'を無くさねば(韓国・デイリーNK)
- 「ばかげた浅知恵」北朝鮮が李大統領の演説を批判(韓国・聯合ニュース)
- 金剛山離散家族面会所、完工も開所のめど立たず(韓国・聯合ニュース)
- '未来'を強調した李大統領の実用外交が暗礁に(韓国・中央日報)
- 金剛山観光客射殺事件
- 対外関係
- 北京6者団長会談開催(北朝鮮・ネナラ)
- 〈6者団長会談〉 6項目の報道発表文 非核化検証体制樹立に合意(朝鮮新報)
- 米の対北朝鮮輸出規制、テロ支援国指定解除後も継続(韓国・聯合ニュース)
- 米国の北朝鮮人権特使、開城工業団地訪問を推進(韓国・聯合ニュース)
- タイで '北朝鮮によるタイ人拉致パネル展' を開催(韓国・デイリーNK)
- ロシア提供の食糧到着(朝鮮新報)
- 北朝鮮国内の動き
- 「大人一日1500カロリー摂取...正常な活動難しい」 米NGOが北食糧調査(韓国・中央日報)
- 北朝鮮住民の3分の2が1日2食、WFP現地調査(韓国・聯合ニュース)
- 北朝鮮に大規模ききん兆候はない、現地西欧外交官(韓国・聯合ニュース)
- 北の駐在外交官 "大規模な飢饉 ・ 餓死は見られない"(韓国・デイリーNK)
- 朝鮮内閣 商業会議所規定を採択(朝鮮新報)
- 脱北者
- 米上院議員ら、脱北者送還中断求め胡錦濤主席に書簡(韓国・聯合ニュース)
2008年7月12日
利権あさりを呼びかける新興成金の代弁者
六ヶ国協議が進展し、日本でも自民党内で北朝鮮政策をめぐる対立が起こるようになってきた。経済制裁見直し論に対し、安倍晋三が6月12日に「百害あって一利なし」と批判すると、「日朝国交正常化推進議員連盟」会長の山崎拓が「幼稚な考えだ」とコメント。安倍はさらに「百害あって利権あり」と発言をエスカレートさせた。7月7日には加藤紘一が2002年の拉致被害者の帰国に触れ、一時帰国のはずだったのに返さなかったために日朝交渉が停滞した、という認識を示した。
この対立を見ていると、小泉政権の北朝鮮政策はとてもバランスがよかったのではないかと思えてくる。日朝国交正常化の推進と拉致問題の解決という二つの課題を一応は両立させていた。前者の成果は平壌宣言、後者の成果は拉致被害者の帰還だ。次の安倍政権は拉致問題一辺倒で、ただ経済制裁を強化しただけで何の成果も出せずに終わった。そして今の政権は拉致被害者切り捨てへと向かおうとしている。おそらく六ヶ国協議に関連して対北朝鮮援助を再開する程度で終わるだろう。
北朝鮮の新興成金を代弁している河信基氏は、最近ブログで「北朝鮮の地下資源(230兆円〜370兆円)を逃すな」と呼びかけている。日朝関係を正常化させ、北朝鮮に眠る膨大なレアメタルの開発に乗り出せ、という内容だ。どうやら新興成金を買弁資本家へと昇格させたいらしい。
北朝鮮のレアメタルに目をつけたのは彼が最初ではない。外務省で北朝鮮外交を担当した経験を持つ原田武夫氏が数年前の著書で北朝鮮のレアメタルに注目している。日本が朝鮮半島を支配していた時代に戻りたいかのような主張だったが、北朝鮮側を代弁しながら同じことを語る人間もちゃんといるわけだ。世の中うまくできているものだと感心するしかない。
日朝ピョンヤン宣言に明記してある通り、対北朝鮮経済協力の本質は賠償であり、北朝鮮国民の過去の傷を癒し、生活向上に資するものでなくてはならない。このことは基本的姿勢や哲学など総論としては無論、北朝鮮市民と個別的、具体的に接することになる各論でも、その都度問われるであろう。
そのことを踏まえながら同時に、カネさえあれば何でも手に入る社会へと急変貌している北朝鮮の実情に即したきめ細かな協力方式が求められよう。
理想的なのは、北朝鮮の産業育成や雇用創出につなげることである。北朝鮮当局も、外国企業との合弁をベースにした二次、三次的加工品の輸出拡大と貿易多角化を政策目標に掲げている。
この河信基氏の主張で重要なのは後半だけで、前半は飾りでしかない。彼にとっては賠償などどうでもよく、「カネさえあれば何でも手に入る社会」に順応した人間、つまり何でも手に入るカネを持っている新興成金を代弁することだけが課題なのだ。日本の経済協力資金がこの階層に流れ込めば彼は満足なのだ。「百害あって利権あり」との言葉は、元首相の言葉としては著しく品性が欠けたものだったが、河信基氏に向けられていれば全く適切だっただろう。
- 南北関係
- 金剛山 50代女性観光客, 北朝鮮軍の銃で撃たれ死亡(韓国・デイリーNK)
- 統一部「北側軍人の発砲で死亡し遺憾」(韓国・中央日報)
- <金剛山観光客死亡事件>韓国軍「軍の対応はない」(韓国・中央日報)
- 現代峨山「金剛山観光中断を検討」(韓国・中央日報)
- 離散家族再会, 申請者の約30%が既に死亡(韓国・デイリーNK)
- "南のキャンドルデモ隊'国民の健康'と同時に'国家の健康'も考えては?"(韓国・デイリーNK)
- 統一部, 北の非核化支援に2千747億を策定(韓国・デイリーNK)
- 李大統領「南北全面対話を再開すべき」(韓国・中央日報)
- 対外関係
- 6カ国協議:検証体系の確立が焦点に(韓国・朝鮮日報)
- 6カ国協議:日本が支援拒否なら韓米が肩代わりも(上)(韓国・朝鮮日報)
- 6カ国協議:日本が支援拒否なら韓米が肩代わりも(下)(韓国・朝鮮日報)
- 対北朝鮮エネルギー支援は49%履行済み、米国務省(韓国・聯合ニュース)
- <6カ国協議>核申告の検証体制、結論出ず(韓国・中央日報)
- 北朝鮮が8月の検証開始を承諾、廃棄物貯蔵所も申告(韓国・聯合ニュース)
- UEP・核拡散疑惑関連の覚書、北朝鮮が米国に提出(韓国・聯合ニュース)
- 「完全・正確」な検証、米朝が基本原則で合意(韓国・聯合ニュース)
- 米国の対北朝鮮交渉、ソン・キム朝鮮部長を特使に(韓国・聯合ニュース)
- 米朝軍部板門店で接触、「挑発行為」に北朝鮮が抗議(韓国・聯合ニュース)
- 北 "アメリカの食糧支援は金正日の'戦利品'"と宣伝(韓国・デイリーNK)
- 国連駐在中国大使「今は北朝鮮と米国の関係改善が重要」(韓国・中央日報)
- 〈今月の金正日総書記−6月−〉 中国副主席一行と会見、6者会談進展へ協力(朝鮮新報)
- 北朝鮮と全分野で交流協力強化、駐北朝鮮中国大使(韓国・聯合ニュース)
- 北朝鮮、中国の産業廃棄物を処理=RFA(韓国・朝鮮日報)
- "外国の投資家, 北テロ支援国解除で'北の鉱山'への投資が本格化"(韓国・デイリーNK)
- マクドナルド、事業性理由に北朝鮮進出を見送り(韓国・朝鮮日報)
- WFP "9月から対北食糧支援を拡大"(韓国・デイリーNK)
- 拉致被害者「戻すべきだった」=日朝交渉停滞の原因−自民・加藤氏(電脳補完録)
- 不見識きわまりない加藤紘一氏の発言に抗議する(北朝鮮による拉致被害者家族連絡会・北朝鮮に拉致された日本人を救出するための全国協議会)
- 北朝鮮国内の動き
- 国境地域の流行語 "お金がない人は山に!"(韓国・デイリーNK)
- "北, アジア最大の食糧不足国...10年後も続くと予想"(韓国・デイリーNK)
- "北, 中国式開放は困難..."'独裁-開放'は矛盾する関係"(韓国・デイリーNK)
- 脱北者
- "ハナ院, 教育後脱北者を追い出すかのようだ"(韓国・デイリーNK)
2008年7月 6日
北朝鮮の未来についての五つのシナリオ
アンドレイ・ランコフ氏が北朝鮮の未来について四つのシナリオを検討している。第一は中国式市場改革、第二は吸収統一、第三は親中政権の樹立、第四は長期的な混乱だ。彼によれば、北朝鮮の政権が第一のシナリオを選択した場合、その結果は「高度経済成長よりも政治の混乱と政権の崩壊」。第二のシナリオは「分断の否定的な結果を一番完璧かつ早く乗り越える」。第三のシナリオは北朝鮮経済を改善するかもしれないが、分断を永久化し、民主化を遅らせる。第四のシナリオは結局は吸収統一か親中政権に行き着く。
このうち、中国式市場改革と親中政権の樹立は、とくに区別する必要はないように思う。現在の金正日政権が中国式の経済改革を実施することはまずない。開城や新義州が限定的に開放されたが、北朝鮮経済全体を改革するような措置はこれまで行われたことがないし、今後も行われないだろう。政権が変わらなければ改革は始まらない。つまり、親中政権として存続するか、韓国に吸収されるか、という二者択一になる。
親中政権の可能性については青木直人氏も何度か指摘したことがある。しかし、私にはこの可能性はほとんどないように感じる。中国式の改革開放政策は金日成や金正日がつくりあげてきたイデオロギーと両立しないからだ。北朝鮮の支配層にはトウ小平のような指導者はいないので、改革開放は現在の支配層の外からの押しつけになるだろう。つまり、改革開放は朝鮮民主主義人民共和国という体制の正統性を否定しなければ始まらないのだ。改革開放は吸収統一の第一段階でしかありえない。
ランコフ氏はもう一つのシナリオを検討するのを忘れたようだ。現状維持である。周辺国は誰も北朝鮮の体制崩壊を望んでいない。安倍政権や初期のブッシュ政権でさえせいぜい経済制裁どまりで、体制崩壊をめざす政策は取らなかった。李明博政権は10年続いた太陽政策を安楽死させつつあるが、それに代わって朝鮮半島の情勢を決める政策を持っているわけではない。金正日が生きているかぎり、あと10年ほどは現状のまま、というのが最もありうるシナリオだ。
ランコフ氏は吸収統一へ向かう道として次のような可能性を指摘している。
1990年代から北朝鮮で政権の統制力が弱まってきている。韓国を含めた外部世界の情報が北朝鮮の内部で全国的に広がり、政権に対する恐怖心は徐々に薄れている。その結果、規模が小さな事件が体制に打撃を与える潜在力が生じたのだ。東欧の民主化運動の歴史だけでなく世界の歴史を見れば、地方都市の市場やサッカー競技場から始まった小さな騷動が、基盤が弱まった体制に致命的な打撃を加える可能性があるということは明らかだ。
これが実際に起こり、東欧革命が北朝鮮で再現したらどんなによいか。たしかに現体制の力が弱まっているのは確かであり、市民が権力者に抗議する動きも伝えられるようになってきている。可能性はゼロではないと信じたい。
- 南北関係
- 李政権の反北キャンペーンを糾弾 民和協が談話を発表(朝鮮新報)
- 北朝鮮が韓国との接触者を調査、韓国製品も取締まり(韓国・聯合ニュース)
- 北、韓国のトウモロコシ5万トンを拒否(韓国・中央日報)
- 全北、平壌にインスタントラーメン工場を建設(韓国・中央日報)
- 坡州に「統一経済特区」推進へ(韓国・中央日報)
- "開城工団入住業社で'暴行'...20日間休業"(韓国・デイリーNK)
- 対北支援団体も'上手に与える国際協力'に積極的に加わろう(韓国・デイリーNK)
- 政府, 北の結核管理事業など人道支援に43億ウォンを支援(韓国・デイリーNK)
- 北の住民の目に留まった'キャンドルデモ'..."大きな失望"(韓国・デイリーNK)
- 黄長ヨプ "キャンドルデモ, 北の'権力独裁'と並ぶ'大衆独裁'"(韓国・デイリーNK)
- 対外関係
- 米大統領、北朝鮮核廃棄への米予算支援法案に署名(韓国・聯合ニュース)
- 米政府、寧辺核施設廃棄に1950万ドルを配分(韓国・聯合ニュース)
- ライス米国務長官と戴国務委員会談−北朝鮮問題など(中国情報局)
- そこが知りたいQ&A−米の政治的補償措置の意味は?(朝鮮新報)
- 朝鮮民主主義人民共和国外務省 スポークスマンの回答(ネナラ)
- ライス長官「テロ支援国指定解除は象徴的措置」(韓国・聯合ニュース)
- ブッシュ政権は「北朝鮮非核化第3段階」を実現できるのか(朴斗鎮)
- 北朝鮮核申告45日以内の検証は望み薄、米紙報道(韓国・聯合ニュース)
- 北のテロ支援国指定解除、米国で反対の動き(韓国・朝鮮日報)
- ヒル "北 プルトニウムの外部搬出が最終目標"(韓国・デイリーNK)
- ブッシュ大統領「金総書記は孤立に嫌気がさした」(韓国・朝鮮日報)
- 朝米同時行動 国際社会の反響、6者会談第2段階措置(朝鮮新報)
- 北の核申告歓迎声明出せず=「拉致」めぐり紛糾−国連安保理(電脳補完録)
- テロ支援国家指定解除の開始についての緊急声明 (救う会有志)
- 北朝鮮の貿易額、米国との貿易正常化後は19倍に(韓国・聯合ニュース)
- 北朝鮮、米国からの食糧支援受け入れ(韓国・朝鮮日報)
- "韓国語を駆使する職員がWFP対北食糧支援の分配を監視"(韓国・デイリーNK)
- 中朝密輸の窓口に転落した丹東市 冷却塔破壊で新たな転機期待(韓国・東亜日報)
- 朝鮮とラオス 民事・刑事事件条約調印(朝鮮新報)
- 中国副主席、訪朝時に航空燃料と1億元提供していた(韓国・聯合ニュース)
- 救う会新会長に藤野義昭副会長(電脳補完録)
- 08南北コリアと日本のともだち展(東京展) ともだち紹介など400点(朝鮮新報)
- 北朝鮮国内の動き
- 対北専門家が一堂に会して'北の食糧難'の真実と解決方法を模索(韓国・デイリーNK)
- "北, 3~4月の集中検閲, 食糧の価格上昇の原因"(韓国・デイリーNK)
- 北朝鮮住民の食糧配給、1人1日わずか150グラム(韓国・聯合ニュース)
- "清津市の病院で麻薬を製造...院長を拘束"(韓国・デイリーNK)
- 朝鮮各地に療養所を建設(朝鮮新報)
- 7・1措置, 殺人的インフレ...米の価格が58倍に上昇(韓国・デイリーNK)
- 市場経済を芽吹かせた'7・1措置'...変わる生存方法(韓国・デイリーNK)
- 北 "上半期の経済計画, 100%超過を達成"(韓国・デイリーNK)
- "金正日, 'アリランの準備をきちんとしろ'と批判"(韓国・デイリーNK)
- 北朝鮮の未来, 'めまいがする4つのシナリオ'(韓国・デイリーNK)
- 脱北者
- 'クロッシング'を見たという韓国の'オーマイニュース'が出した結論(韓国・デイリーNK)
- "北 '家族ぐるみの脱北'を阻め"...連座制を強化(韓国・デイリーNK)
- 北の国境警備隊、脱北者を射殺=英タイムズ紙(韓国・朝鮮日報)
2008年6月29日
北朝鮮が核申告書を提出、アメリカは45日以内にテロ支援国家指定を解除
6月26日、北朝鮮は六ヵ国協議の議長国である中国に核計画の申告書を提出した。アメリカのブッシュ大統領はこれに応じて北朝鮮にたいするテロ支援国家指定の解除と対敵通商法の適用終了の手続きに入った。27日には寧辺にあった原子炉の冷却塔が爆破され、各国のメディアがそれを伝えた。
昨年10月に成立した六ヵ国協議の合意文書では、核計画の申告は昨年末までに行われることになっていた。3ヶ月で行われる予定が実際には9ヶ月かかったことになる。北朝鮮の核問題については、合意が履行されたことだけに注目するのではなく、履行されるのが大幅に遅れたことにも注目する必要がある。あと半年しか任期がないブッシュ大統領には、次の段階の合意を成立させ、北朝鮮とともにそれを履行するだけの時間はない。せいぜいライス国務長官が訪朝し、クリントン政権末期のオルブライト国務長官と同様に歓迎される程度のことだ。
今回の動きの中で意外だったのは、デイリーNKの孫光柱編集局長が「北朝鮮の核の完全な廃棄に向かう実質的なきっかけになると同時に、米朝関係の改善の出発点になることを願いこれを歓迎する」というコメントを出したことだ。李明博政権の北朝鮮政策に関与している者として、あまり強く批判することもできなかったのだろう。しかし金正日体制を繰り返し批判してきた人が出すべきコメントとも思えない。残念だ。
- 北朝鮮が核申告書を提出、アメリカは45日以内にテロ支援国家指定を解除
- 北朝鮮:中国に核申告書提出、米:テロ支援国家指定解除に着手(韓国・東亜日報)
- 45日以内に北朝鮮のテロ指定解除、ブッシュ大統領(韓国・聯合ニュース)
- 北朝鮮のテロ支援国指定、解除手続きを開始(韓国・朝鮮日報)
- 北朝鮮外務省「テロ支援国指定解除を評価、歓迎」(韓国・聯合ニュース)
- 北朝鮮、テロ指定解除着手後に6カ国協議日程決める(韓国・聯合ニュース)
- 北朝鮮が寧辺原子炉冷却塔を爆破、各国メディア報道(韓国・聯合ニュース)
- 「北朝鮮核の象徴」寧辺原子炉が歴史の彼方へ(韓国・東亜日報)
- 北朝鮮の核実験・人権侵害関連制裁は維持、米国務省(韓国・聯合ニュース)
- 北朝鮮は過去の拡散活動に言及せず、米大統領補佐官(韓国・聯合ニュース)
- 北への制裁、今後はどうなる?(下)(韓国・朝鮮日報)
- 北への制裁、今後はどうなる?(上)(韓国・朝鮮日報)
- 足踏み状態の6カ国協議、再び軌道に?(上)(韓国・朝鮮日報)
- 足踏み状態の6カ国協議、再び軌道に?(下)(韓国・朝鮮日報)
- 「福田首相はなぜ解除は困ると言ってくれないのか」拉致家族は落胆(電脳補完録)
- 北「通米封南」当分続くもよう(韓国・中央日報)
- 金正日が米大統領任期の最後に必ず'機会を逃す'理由は?(韓国・デイリーNK)
- これから45日間, 李明博政府は両目が血走るほどの努力を(韓国・デイリーNK)
- 南北関係
- 開城、金剛山事業「危機」に直面(朝鮮新報)
- 北朝鮮、開城工業団地から韓国への通行を午後に制限(韓国・聯合ニュース)
- 南北関係停滞も金剛山・開城観光は好況、認識改善で(韓国・聯合ニュース)
- "米, '北 国際金融機関の加入'が核廃棄の交渉カード"(韓国・デイリーNK)
- 延辺−北朝鮮・英皇観光コースを回復(中国・吉林新聞)
- 日朝国交促進国民協会が声明 「日朝の対話進展を期待」(朝鮮新報)
- 欧州NGOの北朝鮮支援、EU資金支援中断で困難(韓国・聯合ニュース)
- WFPと北朝鮮、食糧支援事業延長で近く合意へ(韓国・聯合ニュース)
- 〈月間平壌レポート -08年6月-〉 サッカーと芸術一色の初夏(朝鮮新報)
- 'コッチェビ'の生存能力が高く餓死の可能性は低い(韓国・デイリーNK)
- "北, 平壌以外で市外電話の使用を禁止"(韓国・デイリーNK)
- 食糧難のため体を売る女性 "花を売ります"(韓国・デイリーNK)
- 脱北者の72%が"宗教はある"..."韓国社会の適応に助け"(韓国・デイリーNK)
- 'クロッシング'の童話を出版...子供の目の高さで描く(韓国・デイリーNK)
- "戦死したと思われていた国軍捕虜が55年ぶりに脱北"(韓国・デイリーNK)
- 脱北者230人が先進党入党 "'自由'のために先頭に立つ"(韓国・デイリーNK)
- "妻と娘が脱北したという理由で収容所に"(韓国・デイリーNK)
- 北朝鮮漁船2隻が越境、父子が亡命意思(韓国・朝鮮日報)
- USCRI "在中脱北者の総数は1万1千人"(韓国・デイリーNK)
- 朝鮮総連に損害賠償訴訟をした脱北女性のフルストーリー 上(韓国・デイリーNK)
- 朝鮮総連に損害賠償訴訟をした脱北女性のフルストーリー 下(韓国・デイリーNK)
2008年6月21日
目前に迫ってきたテロ支援国家指定解除
6月18日、アメリカ国務省のライス長官がヘリテージ財団で「アメリカ合衆国のアジア政策」というタイトルの講演を行った。北朝鮮が近日中に核計画の申告書を提出すること、ブッシュ大統領はそれを受けて北朝鮮に対するテロ支援国家指定の解除と敵国通商法の適用停止の意向を議会に伝えることが明らかにされた。
講演は全体としてブッシュ政権のアジア政策を自賛するものだ。日本と韓国を共通の価値に基づく同盟者、ロシアと中国を共通の利害に基づく建設的パートナーと位置づけた上で、ブッシュ政権が各国との関係を改善してきたことを強調している。北朝鮮に関してもリビアの例を挙げながら「アメリカ合衆国には永遠の敵はいない」と語っている。
北朝鮮に関して語られたのは核問題ばかりだが、人権問題も少しだけ言及され、北朝鮮人権特使のレフコヴィッツを近いうちに東アジアに派遣することが明かされた。しかし拉致問題に関しては「日朝対話を手助けした」というだけで、テロ支援国家指定との関係は何も語られなかった。「アメリカ合衆国が人権問題で沈黙することはない」と宣言しているが、虚しい響きがある。テロの被害者が救われていないのに、なぜ核計画を申告しただけでテロ支援国家ではなくなるのか。
テロ支援国家指定の解除は目前に迫ってきた。しかし、以前にも述べてきたように、それは米朝友好の開始を意味するものではない。ライスも「我々は北朝鮮の体制の性質について何の幻想も持っていない」「北朝鮮を信頼せず、その行動を検証していく」と繰り返し強調している。この冷やかな関係が幸福な結末をもたらすことはありえない。クリントン政権時代の米朝枠組み合意が破綻したのと同じように、今回のプロセスもいつか必ず破綻する。ならず者国家の指導者とも無条件に会う、と言っているバラク・オバマがアメリカの大統領になったとしても変わらないだろう。
- 南北関係
- 北 "6 15 共同取材団にデイリーNKの記者は外せ"(韓国・デイリーNK)
- [声明] デイリーNK招請取り消し, 韓国と国際社会に公開謝罪せよ(韓国・デイリーNK)
- 真実報道, 北当局のアキレス腱(韓国・デイリーNK)
- 金剛山で民族統一大会 「6.15、10.4履行、連帯強化」(朝鮮新報)
- 北のスカッド・ミサイルから韓国を守るには(上)(韓国・朝鮮日報)
- 北のスカッド・ミサイルから韓国を守るには(中)(韓国・朝鮮日報)
- 北のスカッド・ミサイルから韓国を守るには(下)(韓国・朝鮮日報)
- 8・15行事、南北別々に(韓国・中央日報)
- 「韓国予算の1%で統一基金造成」案に弾み(韓国・中央日報)
- 対外関係
- 米大統領、北朝鮮のテロ支援国指定解除を議会に通告へ(電脳補完録)
- 核問題:米国の理想は「ウクライナ・モデル」(上)(韓国・朝鮮日報)
- 核問題:米国の理想は「ウクライナ・モデル」(下)(韓国・朝鮮日報)
- 米上院, 北朝鮮人権特使の権限強化を計る(韓国・デイリーNK)
- 〈朝・日実務会談〉 大勢合流に向けた環境醸成(朝鮮新報)
- 朝・日会談の結果に関する報道文『ネナラ』
- 中山補佐官は、制裁解除の決定の場からはずされていたのか?(電脳補完録)
- 実質的な関係進展のカギ 試される福田首相のリーダーシップ(朝鮮新報)
- 東京で日朝国交正常化全国交流会 運動の拡大、世論喚起を(朝鮮新報)
- "訪中した金正日 中国の目覚ましい発展に大きな衝撃"(韓国・デイリーNK)
- 北朝鮮国内の動き
- 北朝鮮、慢性的食糧難...餓死の恐れはない模様(韓国・中央日報)
- 北の貿易会社の幹部, 米暴騰の主犯で処刑の危機(韓国・デイリーNK)
- "国家と農民の間で'穀類争奪戦'が熾烈"(韓国・デイリーNK)
- "商売は戦闘...能力を発揮して暮らすしか"(韓国・デイリーNK)
- 北の食料事情, 冷静かつ客観的な評価を(韓国・デイリーNK)
- "UN 北の住民, 配給だけに頼っていないことを確認"(韓国・デイリーNK)
- "北の幹部, 副収入のために共生ネットワークを構築"(韓国・デイリーNK)
- 「人民生活第一主義」掲げた北朝鮮(韓国・中央日報)
- 「粛清された北のチェ・スンチョル、黄海道のニワトリ工場で働く」(韓国・中央日報)
- 北の経済規模, 南の36分の1...格差が一層拡大(韓国・デイリーNK)
- さらに貧しくなる北朝鮮(韓国・朝鮮日報)
- "平壌で10万ウォン代'ペット用犬肉スープ'が人気"(韓国・デイリーNK)
- "20年以上北に住んだが'ボンス教会'の存在を知らなかった"(韓国・デイリーNK)
- "北 第12期最高人民会議の選挙を8月3日に実施"(韓国・デイリーNK)
- 脱北者
- 北朝鮮住民2人が亡命(韓国・中央日報)
- 脱北者の10人中8人が"韓国社会は競争が大変"(韓国・デイリーNK)
- 中国聖火リレー, 在中脱北者に'飛び火' (韓国・デイリーNK)
- その他